1993年のハロウィンの日。多様なバックグラウンドを持つアウトドアプロダクトのエキスパートたちが集結し、よりワイルドな道へ踏み出すことを決意。「Mountain Hardwear(マウンテンハードウェア)」が誕生しました。
アウトドア業界が急激な変化を迎え、多くのブランドが大衆向けのデザインへと舵を切る中、彼らは「大衆(マス)」のためではなく、「山(マウンテニアリング)」のためにデザインすることを選びました。そして一年で最もクレイジーなその日、自らが信じる未来にすべてを賭けたのです。
未知の世界へと飛び込んだ9人の創業者たち—女性5名、男性4名—は、恐れと胸の高鳴りが入り混じる情熱を抱き、シエラデザインズ(正確にはその親会社オデッセイ・インターナショナル社)をチームごと退職しました。
それから30年。私たちは真に意味のある、過酷な環境に耐えうるプロダクトを作り続けてきました。この数十年で多くを学び、知恵を深めてきましたが、今もなお、自ら打ち立てたルールに従い(時にはそれを破りながら)、独自の道を突き進んでいます。
「あの覚悟を決めた瞬間の感覚は今も忘れません。『よし、もう後戻りはできない。辞表を出してあのドアを出たら、月曜日からは全く新しい挑戦が始まるんだ』と。自分たちなら絶対に何か新しいことができる。チームと自分自身を心から信じていました。あの日は一生、私の記憶に刻まれています。」
「私たちは互いを熟知し、深く信頼し合っている仲間でした。この素晴らしいチームから声がかかり、共に働けることになった時の幸運と誇らしさは今でも鮮明に覚えています。」
「ある日はゴアテックスのウェアの調達に奔走し、次の瞬間には壊れたプリンターと格闘しているような毎日でした。プリンターの修理とウェアの買い付けのどちらを優先するかは、その時何を出力しようとしていたか次第でしたね。」
10人に満たない小さなチームで会社を立ち上げた時、「役職」や「部署」、「肩書き」なんてものは存在しませんでした。全員がただ、自分たちのアイデアを現実のものにするために全力を尽くしたのです。あれから長い年月が経ちましたが、私たちは今も創業当時の「どんな手を使ってでも、絶対にやり遂げる」という泥臭い精神を大切にしています。
アル・テイバーの言葉がそれを最も象徴しています。「ある日はゴアテックスのウェアの調達に走り、次の瞬間にはプリンターを修理している。どちらを優先するかは、その時何をプリントアウトしたかったか次第でしたから。」
故イングリッド・ハーシュバーガーは、ブランドの創業者の一人であり、マウンテンハードウェアの初代アパレルデザイナーでした。1本のステッチ、1箇所の縫い目に至るまで一切の妥協を許さない彼女の緻密なこだわりと、卓越したクラフトマンシップ。それこそがブランドに強いアイデンティティを与え、マウンテンハードウェアの名を世界へと知らしめたのです。
創業初日から、社内のファクトリーで手を動かすクリエイティブで才能あふれる縫製チームは、マウンテンハードウェアの「心臓部」であり続けてきました。まさに他の追随を許さない職人集団です。写真に写っているのは、初期の縫製職人シュー・メイ・チョン。テントやハードな装備の修理を得意とした初代リペア職人・キミヨの意志を継いだ人物です。当時、私たちは社内でパターンを起こし、プロトタイプを自ら縫い上げていました。イングリッドと共に、彼女たちは「何が山で機能し、何が機能しないか」を熟知した技術と経験を持っていました。今日に至るまで、この存在があるからこそ、私たちは自分たちの製品に自信を持ち続けることができるのです。
マウンテンハードウェアの黎明期に創業者たちが培ったそのスピリットを、私たちは今も受け継いでいます。大胆であれ。直感を信じろ。そして、独自の道を切り開け。
私たちを何より駆り立てるのは、より過酷で、よりワイルドな場所へ挑むこと—誰も足を踏み入れたことのない雪山であれ、切り立った谷の奥へと消えるトレイルであれ。なぜなら、手つかずの自然は私たちに多くの教えを与えてくれるから。下山した時、あなたは挑戦する前とは違う自分になっているはずです。よりタフに、そして賢く。
私たちは、一人でも多くの人にフィールドへと足を踏み出してほしいと願っています。もっと遠くへ。自分の中にある野性を呼び覚まし、鼓動が高鳴るような体験をし、自らの限界を超えていく。そして「自分とは何者なのか」という真の答えを持ち帰ってほしい。その実感は、あなたと信頼できる仲間、そして母なる自然だけが存在するその瞬間においてしか得られないからです。
だからこそ私たちは30年以上にわたり、より優れたアウトドアギアを作り出すための独自の道を歩み続けてきました。人々が自らのワイルドな道を踏み出す「原動力」でありたい。なぜなら、私たち自身もその道を切り開き、今も歩み続けているから。さあ、共に一歩を踏み出しましょう。